もうひとつのオバマ本

2009/02/14

 

邦題は「オバマ 危険な正体」。いま本屋で平積みになっている「オバマ本」の山にはなぜか並んでいないこの本。2008年11月4日の当選後いち早く出版されたオバマ本である。出版直後は平積みされていた。


本の趣旨は、「オバマは超黒幕ブレジンスキー(81歳)の傀儡(かいらい)であり、実体は世間で言われる大人気イメージのそれとはまったく乖離している」というイメージの大転換の連続。いわゆる「ユダヤとイルミナティその他の陰謀説」の文脈という切り捨て方もできるが、リサーチの仕方が相当にしつこくてオモシロイ。


ところが、ある筋によると、オバマは彼自身の個人が秘めている戦略として、ブレジンスキーはじめ「組織」の傀儡(かいらい)を演じている、が、オバマは自身の光のビジョンをしっかりと持っており、傀儡を演じつつ、最後にはオバマが世界を変えるのだ、という説もある。(ただし合理的根拠なし。)


いずれにせよ、世界は常に、表と裏の二重構造でできている。本書の論旨の信憑性はどうでもよく、裏の構造を推察しながら表の情報を読み解くと、未来が読めてくる。その感覚を磨くためには、とても良い刺激になる。情報は、エネルギーの源泉である。



ちなみにこれはW.G.タープレイの訳本である。タープレイは30年以上にわたり情報機関の秘密工作を徹底して調査、暴露してきた筋金入りのキワモノ歴史家である。よく今まで殺されなかった、とみるか。彼自身もまたイルミナティの内側にいるのだ、とみるか。ただのキワモノとみるか。


ところで余談だが、アメリカは実に成人男性の2パーセントが刑務所に収監されているという事実がある。特にブッシュが州知事を務めたテキサス州のコンチョ郡では4000人弱の住民のうち33%が刑務所に入っている。刑務所は身近な存在なのだ。



「オバマ 危険な正体」ウェブスター・G・タープレイ 著、太田龍 監修・訳

成甲書房、2008年



 
 
 

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